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シリーズ⑲ 青ねぎ

関西では薬味としてよく使用される青ねぎ。香りがよく料理の味を引き立ててくれます。
給食でも「もち麦めん」や「牛どんどん」、「タコの煮物」、「厚揚げと牛肉のピリ辛みそ炒め」など、さまざまな献立に使用されています。
主に神戸市西区伊川谷町で栽培されており、給食にも年に数回、「こうべ旬菜」の青ねぎが提供されています。
青ねぎの栽培は、神戸市では昭和50年頃から始まりました。圃場が都市に近い強みを生かして、新鮮な青ねぎを市場に供給しています。
→『「こうべ旬菜」について』神戸市のページへ移動

●伊川谷産の青ねぎ
西区伊川谷町で生産している青ねぎは鴨頭(こうとう)ねぎなどの種類で、まっすぐに育ちやすく耐久性があり、風による葉折れや、倒伏(とうふく)※1がほとんどありません。そのため調理しているときも煮くずれしにくく、食べた時に歯ごたえがあります。
葉の色は緑が濃いのが特徴で、味も、香りも良いです。
「スーパーや市場などに行ったときに見てもらったらわかるけど、緑色が濃くて、葉がまっすぐ立っているのがいいねぎ。日持ちも違うからね。」と村上さん。
ねぎの出荷目安は、背丈が60cm以上、白い根元の直径が1cmです。
シャキシャキと歯ごたえがあり、ねぎの味がよくわかるそうです。
※1 葉折れ・・・葉の先が折れてしまうこと、倒伏(とうふく)・・・根元から倒れてしまうこと

●新青ネギ部会長!
今回お話を聞いたのは、こうべ旬菜青ネギ部会の部会長、村上 雅一(むらかみ まさかず)さんです。村上さんはこの4月から新しく部会長になられたそうで、12名の部会員をまとめられています。
こうべ旬菜青ネギ部会の青ねぎは主に伊川谷町で生産されており、年間を通して栽培されています。
部会長の村上さんは、青ねぎの生産出荷量を増やして、もっといろんな人に食べてもらおうとの想いから、今年の秋に向けて今から量産計画を立てているそうです。
今年の秋以降は、もっとこうべ旬菜の青ねぎが給食に提供されるかもしれませんね。

●青ねぎは1年中あるけれど
青ねぎは1年中スーパーなどで見かけますが、本当の旬はいつなんだろう?と素朴な疑問がわきます。
村上さんにお聞きしたところ、
「うーん、旬ねぇ。今のねぎは本当に1年中作れるからねぇ。暑さにも寒さにも耐えるし、ハウスでも露地(ろじ)※2でも作れる。強いて言うなら、夏は防虫対策や水の管理が大変なので、作りやすい季節は春と、秋から冬にかけてかなぁ。
肥料も水も十分あげないと育たないけど、あげ過ぎても伸びなかったり、折れやすかったりするから、見きわめが大事。」とのお返事でした。
5月ぐらいから秋にかけて、気温が高い時期はスリップス(和名アザミウマ)という1mmぐらいの虫がつきやすくなり、葉に白い斑点が出てしまうので、毎日葉を確かめて早期発見を心がけているそうです。
白い斑点ができているものは出荷しませんが、もし食べても問題はないそうです。
※2 露地・・・屋外の畑で栽培する方法

●子どもたちへ一言
「今年は給食でもっと食べてもらえるように、たくさん栽培しないとね。神戸市西区産の青ねぎを頑張って作っていますので、食べてください!」とおっしゃっていました。
ちなみに、青ねぎの美味しい食べ方は?とお聞きしたところ、「ねぎ焼きやチヂミなどかな。焼くと辛味がちょっとおさまって、ねぎの甘味が増えるからおいしいよ!」とのことでした。

●青ねぎの豆知識
☆青と白
ねぎは大きく分けて青ねぎ(葉ねぎ)と白ねぎ(根深ねぎ)があります。
「青ねぎ」 ・・・ 根元に土を寄せないので、根に近い所から先端まで緑色に生育しています。葉ねぎ、万能ねぎといえば、「青ねぎ」のことです。
「白ねぎ」 ・・・ 株元に土を寄せて、日光をさえぎることで白く育てます。土を高く寄せれば、その分白い部分が長くなります。長ねぎ、根深ねぎというときは「白ねぎ」のことを指します。給食で提供される「北神ねぎ」は「白ねぎ」の種類に入ります。
☆西の青ねぎ、東の白ねぎ
昔は、青ねぎは西日本、白ねぎは東日本で多く使用されていましたが、現在では両方とも全国的に使用されています。
今では中間品種や、あさつき、わけぎなど、ねぎの種類は500種以上あります。
ちなみに、「万能(ばんのう)ねぎ」という名前で売られている青ねぎがありますが、これは関東で青ねぎを利用してもらいやすくするために、福岡県朝倉市産の「青ねぎ」を『「生で良し」「煮て良し」「薬味に良し」』と、どんな料理にも合う万能野菜」としてつけたブランドだそうです。「万能ねぎ」はブランド名だったんですね。

 
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