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給食のイチおぃしぃ

兵庫県産バジルペースト

神戸市立小中学校の給食では、「バジルポテト」や「ラタトゥイユ」等の食材として、「兵庫県産バジルペースト」を使用しています。
バジルはイタリア料理などにはかかせない香辛料(ハーブ)で、最近は身近なお店でも買えるようになりました。

給食用のバジルは「スイートバジル」と呼ばれる品種で、兵庫県たつの市で生産されています。
たつの市を流れる揖保川水系の水を活用し、露地栽培で太陽の光をいっぱい浴びて育ちます。

神戸市の製造メーカーでは、以前は外国産のバジルを取り扱っていましたが、良質な原材料を地元で調達したいと考え、兵庫県の6次産業支援事業※1を通じて、たつの市の集落営農※2と協力し、2004年から栽培を始めたそうです。
最初は「バジルって何?」というところからのスタートでした。女性部会の方が製造メーカーの支援を受けて試験的に栽培を始め、当初は栽培面積10アール、収穫量340キロでしたが、今では栽培面積が6.8ヘクタール、46トンまで成長しました。

給食ではなかなか馴染みの薄い食材でしたが、平成25年に給食用食材として登録後は、様々な献立に使用され、毎年提供されるようになりました。
バジルの栽培期間は6月から9月で、年間約50トン収穫される内、神戸市の学校給食に提供されるのは600キロほどです。
今年は天候不順で収穫量が減るのではないかと心配されていましたが、無事、計画通りに収穫できているそうです。

※1 6次産業支援事業 (イノベーションひょうご
農林漁業者等が農林水産物の生産(1次)だけでなく、加工(2次)、流通・販売(3次)との一体化や地域資源を活用した新事業の創出により付加価値の向上を図り、農山漁村の雇用確保と所得向上を目指す取組です。
※2 集落営農
集落単位で農業を営むことを指します。農業分野では、高齢化や後継者不足などが課題となっていることから、近くに住む人同士が共同で農作業にあたる集落営農が注目されるようになりました。

ハウス栽培ではなく、露地栽培することにより、太陽の光をいっぱい浴びたバジルは、香り・葉の厚み・味が良くなります。
乾燥に弱いので、根元にビニールを張り、乾燥を防ぎます。
バジルは水を切らすと、花がつきやすくなってしまいます。
これは、危機を感じたバジルが、葉を出すことよりも次の子孫を残すために花を咲かせて、たねをつけることにエネルギーを集中させてしまうからです。
花が咲いてしまうと葉は硬くなり、生えてこなくなってしまうので、葉がどんどん生えるよう水を切らさないように気をつけています。

 

また、肥料は化学肥料を一切使用せず、有機肥料のみを使用し、こまめに手入れすることによって、農薬を極限まで抑えています。

収穫は、新鮮で香りが良い状態で摘むために、早朝5時から始めます。
収穫するときは、機械を使うと苦味の出る茎が入ってしまうので、葉だけを摘むためにていねいに手摘みをします。

 

 

 

圃場のすぐ近くに2次加工の自社工場を建設し、摘みたての新鮮な状態のままの葉をすぐに処理します。

工場に着いた葉は、受入検査 → 洗浄殺菌 → 脱水 → 加熱 → 粉砕し、ペーストに仕上げ、袋に充填したあと凍結します。1日で製造できるので、新鮮さと香りをしっかり保つことができ、食べるときにもさわやかな香りを感じることができるのですね。

 

メーカーの方から子どもたちへ、
「安全・安心な兵庫県産バジルをおいしく召し上がってください。」
とおっしゃっていました。

◆バジルの特徴
・名前の由来 : 「ハーブの王様」とも呼ばれ、名前の由来も “王らしい” という意味の「basilicum」に由来しています。
         和名は「メボウキ(目箒)」と呼ばれています。
・種 類  : シソ科メボウキ属
・原産地  : 熱帯アジアが原産とされ、日本へは中国を経由して江戸時代に入ってきました。
・栄 養  : ビタミン類をはじめ、カリウム・ナトリウムなどのミネラル類も豊富に含んでいます。
        中でもβカロテンは、ホウレンソウの約1.5倍含まれており、抗酸化作用によって病気の予防や免疫力を高めてくれる効果があります。
・味・香り : 葉は独特の甘く爽やかな香りを持っており、食欲をそそります。

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