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シリーズ⑧ 神戸いちじくジャム

●神戸のスペシャルな特産品
神戸市は県内トップのいちじく生産量を誇ります。その代表的産地である西区では、現在68名の生産者がいちじく栽培に携わり、毎年8~10月に500~700トンを出荷(*これは規格品の出荷量で、加工品や直売所は含めません。また天候の影響で出荷量は大幅に変動します。)。神戸市は、「神戸いちじく」として「食都神戸」の戦略品目に位置付け、さらなる地産地消の拡大と神戸ブランドの海外展開にも取り組んでいます。

●樹上完熟のおいしさは格別
神戸産の魅力は、芳醇な香りとやさしい甘み、そしてふんわりとしたやわらかさです。これは樹上で果実を完熟させてから収穫、出荷することで実現するおいしさで、「ショートケーキのよう」と例える人もいます。神戸産いちじくのほとんどは市内で流通します。深夜~早朝にかけ摘まれた果実は10時には店頭に並びます。完熟いちじくを、最もおいしいタイミングで食べられるのは、産地と消費地が近い神戸だからこそです。

●神戸市学校給食オリジナル「神戸いちじくジャム」
このいちじくが、学校給食用の地産地消加工品になります。これは神戸市学校給食会が参加する「学校給食における『こうべ旬菜』等の利用推進会議(神戸市農水産課、教育委員会、JA兵庫六甲、中央市場関係者等)」が企画。西区農業生産者、JA、企業、神戸市との協働により製品化が実現しました。第一号ジャムは、昨年10月に西区で収穫されたいちじくを使用し、今年2月に市立小学校、特別支援学校、義務教育学校で提供されました。完熟を使うだけあって、ぷちぷちとした食感と自然の甘味が活きた、本物志向のジャムです。今年も完熟を収穫し、淡路でペースト、福岡でジャムへと加工され、2月の学校給食で子どもたちに提供する予定です。生産者からは、「うちでつくるジャムと比べても遜色のない出来」とのお墨付きをいただいており、今年の出来上がりも楽しみです。子どもたちにはぜひこのジャムで、地元産の美味しさを確かめてもらいたいです。

●香港でも、朝採りの果実が食べられる
「食都神戸」海外展開促進協議会の取り組みにより、「神戸いちじく」は平成27年から香港への輸出が始まっています。現地では、イスラエルなど中東産の硬いいちじくがメインで、当初、「神戸いちじく」のようにやわらかく香り高いいちじくは大変珍しがられたそうです。今年はこれをさらに前進させ、朝採りの果実がその日のうちに香港で食べられるよう流通経路を開拓しました。早朝に収穫されたいちじくは午前中に関西国際空港から日本を出発、13時ごろ現地着し、それから個別配送されます。香港は世界一富裕層の多い地域であると同時に、日本にとって農林水産物・食品の輸出実績が国・地域別ナンバーワン。近年は消費者の安全・安心面における期待から「日本産」の人気が高まっており、価格も上昇しています(*参考)。「神戸いちじく」は9個で5000円程度とかなりの高級品ですが、香港の高い購買力と安全志向に「神戸」ブランドがマッチした結果といえるのではないでしょうか。今後、神戸ブランドの浸透と市場の拡大に期待です。

つくる人代表

西馬さんは親の代からいちじく栽培を引き継ぎ、現在は30アールの圃場を保有しています。いちじく栽培で取り入れている樹の仕立ては、神戸市西区(JA兵庫六甲)発祥の「一文字整枝法」。風の影響を受けにくいので、実に傷がつくリスクが減る他、収穫作業の効率もよくなります。収穫が台風の時期と重なることもあり、この方法を採用することは台風対策にもなります。
「いちじく栽培は難しいが、生産者みんなで力を合わせて頑張っています。学校給食を食べる子どもたち、『神戸いちじくジャム』で、まずは地元産のおいしさを試してみてください。神戸の特産品ですが、いちじくを食べたことのない人も多いので、子供たちにはぜひこのジャムからいちじくを体験してもらいたいです。それからおうちの人と一緒に、生のいちじくも食べてみてもらいたいです。」

神戸市西区神出町・西馬良一さん(JA兵庫六甲神戸西いちじく部会長)

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