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シリーズ⑦ 神戸ぶどうゼリー

 「神戸ぶどうゼリー」が、11月に実施される地産地消給食「こうべ特産給食(小学校・特別支援学校)」「神戸特産ランチ(中学校)」に提供されます。これは神戸市の学校給食用に開発された地産地消加工品で、子どもたちに提供が始まってから今年で13回目を数えます。

●神戸ぶどうゼリーが誕生するまで
 平成17年に食育基本法が制定されると、神戸市と(一財)神戸市学校給食会(当時の(財)神戸市体育協会学校給食課)では、市内産農作物を活用した新たな加工品開発の検討が始まりました。同じように地産地消に貢献すべく調査を始めていた学校給食登録業者が、神戸ワイン用のぶどうに着目。(一財)神戸みのりの公社と連携し、給食用加工品にとの提案があり、協働での開発が始まりました。そこで生まれたのが神戸産のワイン用ぶどうを使用した「神戸ぶどうゼリー」でした。

●原料は、100%地元産の神戸ワイン用ぶどうジュース(シャルドネ種)
 神戸ワインは、(一財)神戸みのりの公社(神戸ワイナリー)が製造する、その名の通り「メイド・イン・神戸」の日本ワインです。原料となるすべてのぶどうは西区平野町、北区大沢町の契約農家で収穫されます。ゼリーの原料には、糖度が高く収穫量も多いシャルドネ種のぶどうジュースを採用しました。この品種は、栽培地域の環境や特長が味に出やすいとされており、地産地消食材としても大変魅力的でした。

●収穫したての新鮮なストレート果汁にこだわって
 ゼリーの製造には、一般的に加工もしやすい濃縮果汁を使用します。一方、ストレート果汁は、製造工程に相当工夫が必要です。当初難色を示す製造会社も多く、交渉も難航しました。しかし、素材のおいしさや香りをそのまま子どもたちに提供したいとの強い思いから、あくまで、ストレート果汁にこだわり、検討を重ねました。最終的に、経験豊富な食品会社が製造を担当し、企画から1年余り、ようやく「神戸の地産地消給食」の特別の一品「神戸ぶどうゼリー」第1号が完成しました。

●学校給食を通じておいしい神戸ブランドを発信
 以来、現在に至るまで、よりおいしく、高品質なものへと改良を重ねています。他方、神戸市の学校給食用として開発した製品でしたが、現在は他都市の幼稚園、保育園にも供給され、給食を通じて神戸ブランドを発信する機会も得ています。

≪ もっと知ろう! 「神戸ワイン」「神戸ワインビーフ」のこと ≫

●神戸ワイン
(1)神戸市では、1971年神戸周辺の農地の水不足を解消するため、国営の農業用水事業とともに、農地開発事業が行われ、果樹用の農地が誕生。神戸の気候・土壌条件・栽培方法・将来性等の条件からワイン専用ぶどうの栽培に着手しました。以降、昭和58年ワイン醸造を開始、昭和59年神戸ワイナリー開園、神戸ワインの販売を開始しました。(出典/神戸ワイナリーパンフレットより抜粋)
(2)神戸でワインづくりが始まってから30余年、当初から神戸産ぶどう100%にこだわり続け、今では神戸を代表するブランドに育った神戸ワインが、令和元年6月28日「G20 大阪サミット」の首脳夕食会で、日本ワインを代表して、世界各国の首脳にふるまわれました。

●神戸ワインビーフ
 神戸ワインの搾汁工程で出るぶどうの搾りかすは、発酵させ、牛の飼料として用いられます。ぶどうに含まれる抗酸化成分ポリフェノールが牛の健康増進に役立ち、肉質も良くなることから、これを餌にして育った牛は「神戸ワインビーフ」というブランドで市場に出ています。

 
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