2020.12.24こうべの食育 「神戸っ子 みそづくりプログラム」 ~北神みそづくりを体験~ 11月17日、18日の2日間で、市立盲学校、宮本小学校3年生、義務教育学校 港島学園 前期課程3年生の子どもたちが、兵庫六甲JA神戸北女性会(一般社団法人北神みそ)の協力のもと、みそづくりを体験しました。 これは、学校での食育を支援するため、(一財)神戸市学校給食会が兵庫六甲JA神戸北女性会と協働で、食育・地産地消推進事業「神戸っ子みそづくりプログラム」を実施したものです。 子どもたちがこの体験を通していろいろな人々と交流することによって多くのことを学び、豊かな自然や地域の歴史・伝統にふれ、多様な「神戸の魅力」を体験できる機会を提供する、複合型の食育プログラムとなっています。 今回は新型コロナウイルス感染症の対策をして、みそづくりに挑戦しました。 大豆からみそができるまでの話を講師の方から聞きます。 みんな真剣に聞いています。 JA神戸北女性会の方が朝早くから煮た大豆を用意してくれています。 作業場の中いっぱいに、煮た大豆のいい匂いがしています。 大豆をミンチの機械にかけます。 「すごい~!」 「むにゅっと出てきた!」 子どもたちの歓声があがります。 さあ、みそを作ります。 JA神戸北女性会の中西さんから説明があります。 その後、詳しい作り方を西さんに順番に教えていただきます。 兵庫六甲JA神戸北女性会 会長 中西さん 大きなタライの中には、先ほどミンチにした大豆と塩糀(しおこうじ)が入っています。 「まず匂ってみて下さい!どんな匂いがしますか?」 「しょうゆの匂い!」 「きなこの匂い!」 「バナナの匂い!」 まず大豆ミンチと塩糀を混ぜます。 ここでしっかり混ぜておかないといいみそができません。 力を入れて一生懸命混ぜます。 「粘土みたい!」 「力がいるから大変!」 「手が疲れてきた~!」 ある程度混ぜたら「あめ」(大豆の煮汁)を入れて、またよく混ぜます。 「ひゃぁ~!むにゅむにゅになった!」 「やわらかくて、気持ちいい~!」 「おいしくなーれ!おいしくなーれ!」 混ぜ終わったら、次はにぎりこぶしぐらいに丸めてみそ団子を作っていきます。 大小さまざまな団子がどんどんできあがります。 丸め終わったみそ団子を容器に入れて、空気を抜くようにぎゅっぎゅと押さえて平らにしながら詰めていきます。 ここでよく空気を抜いておかないと、糀がうまく働かなかったり、カビができやすかったりします。 きれいに詰めたらホワイトリカーを吹きかけて消毒し、しっかりふたをします。 では、1年後のみそはどんな味になるのか、今のみそをそのまま試食してみます。 「おいしい~!!」 「ちょっと甘い」 「全部食べてもいい?!」 「1年後にはこの味になるの?すごい!」 と、大好評! 最後に、 「保存する場所を覚えていますか?」 「涼しいところ!」 「暗いところ!」 「そうです!でも、冷蔵庫はダメですよ!菌が活動しなくなるので、おいしいおみそになりません。 それから、カビがきても捨ててはダメです。 カビのところをそっと取ったら食べられますから、お家の人に捨てないように言って下さいね!」 「はーい!!」 「そして、いつ食べることができますか?」 「1年後!」 「そうです!1年後の同じ日に食べることができます。いまはまだ白っぽい色をしていて“仕込みみそ”の状態です。発酵が進むとだんだん茶色になっていきます。じっくり待って下さいね。」 みんなで元気に講師の方々にお礼を言います。 「今日はおみそづくりを教えていただき、ありがとうございました!」 とても楽しかったようで、みんな満足気です。 子どもたちの体験の感想です。 ・「おみそを作るのにこんなに時間がかかるとは思いませんでした。」 ・「色んな作業をすることでおいしいおみそになることがわかりました。」 ・「おみそ汁を飲んだ後に残っているつぶつぶが何かわかりました。今までは残していたけど、これからは食べます。」 ・「これから1年後まで、おみそがどう変わっていくか“みそ日記”をつけようと思います。」 今年はコロナの影響でなかなか体験学習も開催できませんでしたが、その中でのみそづくりは子どもたちにとって貴重な体験になったと思います。 JA神戸北女性会の方々は、 「毎年、体験の後におみそ汁を食べてもらうのですが、コロナの関係でそれが出来なかったのが残念です。お家に持って帰ったおみそを大事に保管して、1年後においしいおみそ汁を食べていただきたいです。 今回はおみそ汁の代わりに、おみそをそのまま試食してもらいましたが、子どもたちに大好評だったのが良かったです。来年もまたやってみようと思います。 また、大豆の畑と収穫するところを見てもらえるように圃場(ほじょう)も準備していましたが、コロナの関係でこの体験も実現せず残念でした。 ただ、こんなコロナ禍でも、子どもたちは元気よく、明るく、楽しんでもらえたのがとても良かったです。 おみそは発酵食品なので体にとてもいいです。いっぱい食べてコロナに負けない体を作って欲しいです。」 とおっしゃっていました。 <兵庫六甲JA神戸北女性会> 同女性会は、北神地域でとれた大豆と、北区産の米で作る糀を原料に、無添加にこだわった「北神みそ」を製造されています。 みそを通じて地域の人たちに地産地消の素晴らしさを知ってもらいたいと、毎年たくさんのみそづくり体験を受け入れ「食農教育活動」に取り組まれています。 「北神みそ」は市内道の駅、JA兵庫六甲の各直売所などで購入することができます。 Tweet Share