給食会の食育支援プログラム
「神戸っ子食育応援団」
~工場見学編~
●「神戸っ子食育応援団」とは
食育基本法が平成17年に制定されて以降、企業の食育へ向けた取り組みは活発化しています(*「食育基本法と学校給食関連企業」)。その内容は工場見学や料理教室の他、学校への出張授業、教材提供など多岐にわたります。(一財)神戸市学校給食会では、学校給食関連企業から提供のあった食育プログラムを冊子「神戸っ子食育応援団」にまとめ、市内の小中学校・義務教育学校・特別支援学校に情報提供しています。同時に、今年度からは参加を希望する学校に対し、一定基準のもと、移動にかかる費用の支援を開始しました。公民連携で学校の食育を支援するとともに、プログラムの充実と利用促進に努めています。→「神戸っ子食育応援団」へ
●今年度の工場見学は?
今年度は9・10・11月にキューピー神戸工場、ヤクルト本社兵庫三木工場の見学を実施しました。市内4つの小学校から、3年生総勢236人が参加。どちらの企業も子どもたちにはおなじみの製品で有名ですが、製造の現場もそこで働く人たちの姿も、なかなか目にする機会はありません。工場は見学通路をメインに設計されており、製造ライン見学の前後にも、遊びながら学べる遊具や工夫を凝らした展示物などが数多く用意されていました。施設内を一周し、原材料となるものの発見と工夫の大切さ、徹底した衛生管理への努力、ひいては栄養と体の話まで、子どもたちは最後まで興味を持って学ぶことができました。子どもたちはスタッフの方々のお話に熱心に耳を傾け、そこかしこでメモを取る様子が見られました。試飲やお土産の配布もあり、皆、最後まで充実した時間を過ごしました。
●食育基本法と学校給食関連企業
―「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。食べることは生涯にわたって続く基本的な営みですから、子供はもちろん、大人になってからも「食育」は重要です(政府広報より)。
食育基本法は、「国民の心身の健康増進と豊かな人間形成」を目的としていますが、その実現のためには「食に関する感謝の念と理解」が必要です。食に関する体験活動を行ったりすることもその一助となることから、国や地方公共団体だけでなく保護者や教育関係者、食品関連事業者や農林漁業関係者などあらゆる関係者の責務について、法の中で触れられています。
特に「食育関連事業者等の責務」について、以下のように定められています。
―食品の製造、加工、流通、販売又は食事の提供を行う事業者及びその組織する団体(以下「食品関連事業者等」という。)は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、自主的かつ積極的に食育の推進に自ら努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する食育の推進に関する施策その他の食育の推進に関する活動に協力するよう努めるものとする。(第十二条)
これらの趣旨を踏まえ神戸市では、学校給食納入業者の登録要件として「食育基本法の趣旨を理解し学校教育を通した食育及び地産地消を給食会及び神戸市との協働で推進することができる者」と規定しています。
~(一財)神戸市学校給食会はこれからも、食育に取り組む学校給食関連企業と連携し、学校における食育の充実を図るべく努めていきます~