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神戸っ子おにぎりプログラム(令和6年度まとめ)

神戸っ子おにぎりプログラム(令和6年度まとめ)

◆「神戸っ子おにぎりプログラム」とは
日本の伝統食「おにぎり」づくりを通じて、子供たちが「食」の大切さ等を学ぶことができるよう、学校と、地域・関係機関等をつなぐ食育支援プログラムです。
本プログラムを体験することにより、子供たちが「食」に関心をもち、知識を深め、心身共に健康になるよう願っています。

◆プログラムの内容
神戸市学校給食会が提供した神戸産米と兵庫県産味付のりを使用し、子供たちがご飯を炊き、「おにぎり」を作ります。
近年の共働き等の増加で孤食になる子供や、災害時等に臨時の炊事が必要な場合が増えています。そのような時に備えて、子供たちが自らご飯を炊き、「おにぎり」を作られるよう指導します。

実施状況

市内小学校、特別支援学校47校で実施、2800名を超える児童が参加しました。

令和6年度 実施校一覧

実施例1

日時:令和6年10月17日、18日

実施校:東灘小学校 5年生 147名

講師:担任、栄養教諭指導

内容:「おにぎりプログラム ~ごはんとみそしるを作ろう~

おにぎりプログラムに関連して、地産地消・食育等に関する2つの取り組みを実践し、家庭科で調理実習を行いました。

【地産地消】
北区の米生産者と連携し、7月から12月にかけて、児童自らが、田植え、稲刈り、脱穀、籾摺りまでを経験しました。
脱穀では、米生産者から足踏み脱穀機の指導を受けながら、児童が初めて作業に挑戦。さらに、すり鉢でもみ殻を取り除いて玄米にしました。米作りを体験することで、米作りの方法や機械がなかった時代の人々の苦労、米の大切さ等を学びました。

【食育】
おにぎりプログラムの会場に、「お米について知ろう!」というテーマで掲示物を作成し、稲穂がごはんになる様子を紹介しました。保護者の方からもらった実物の稲も一緒に展示しました。

【調理実習】
5年生の家庭科「食べて元気に」の単元の一つ、「ご飯とみそしるを作って食べよう」にもとづき、おにぎりとみそ汁を作って食べました。
透明の鍋を使用し、米が炊き上がるまでの様子を観察。米が膨らんでいく様子やぶくぶくと泡が立ち上がる様子に、児童は興味深々でした。最後は、給食用の米と兵庫県産のりでつくったおにぎりを、いつもより一層味わって食べました。

☆児童の感想

・炊きたてのご飯を自分でおにぎりにして食べると、いつものごはんよりもやわらかくて、おいしく感じた
・もちもちのご飯がたけた

自校で米を育てている小学校は他にも、好徳小学校、太山寺小学校、山田小学校などがあり、地元の米生産者を講師に迎えてお話を聞いたり、自分たちで育てた米と給食会が提供した米とを食べ比べたり、それぞれ独自のプログラムを実施したようです。

実施例2

日時:令和6年11月22日

実施校:和田岬小学校 5年生 29名

2時間目講師:神戸市学校給食会職員(元神戸市立小学校長)
内容:「お米」にまつわるお話

3、4時間目講師:塩屋小学校の市川栄養教諭
内容:調理実習 ~ご飯を炊き、おにぎりにして食べる~

調理実習の前に、神戸市学校給食会の職員がスライドを使用し、お米の話や食糧自給率、日本の農業の現状などについて話をしました。

今日使うお米は、神戸市でできたお米です。神戸市を含む日本の農業のことや食料のことを少し勉強してから実習に臨んでもらいます。
日本の食料自給率は39%!そんな中、国内で97%もつくられているのがお米です。昔からお米は、日本の農業の中心であり、国の政治を行う際のお金のもとになっていました。

日本の農家は高齢化が進み、後継ぎがいないケースもあって、どんどん減少しています。みなさんが、お米のことをもっと好きになって、お米をたくさん食べることで、耕作放棄地が再び田んぼや畑としてよみがえるといいですね。そして、日本の農業の現状を学び、これからの農業についても考えてみてください。

「食糧自給率97%!お米だと思う人?」
「はい!」

調理実習では、塩屋小学校の市川先生指導のもと、神戸市産のお米を炊いておにぎりをつくり、兵庫県産の海苔をまいて食べました。

お米を洗ってお鍋に入れ、水を入れて30分吸水します。その間に、市川先生のお話を聞きます。
「5つの基本味(きほんみ)」について、ケーキやレモンなど、なじみのあるモチーフを使って、わかりやすくお話してくださいました。

「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」、人が感じられる4つの味に加え、新しく発見されたのが、おみそ汁などで感じる「うま味」です。

そして、出汁をとらずにつくったみそ汁と、出汁をとってつくったみそ汁の 2種類を飲み比べ、色や味の違いなどをメモします。
「やっぱり、出汁をとったみそ汁の方がおいしいなぁ」

「おいしそうなご飯が炊けた」

「おにぎり完成!」

「おいしい~!」

実施例3

日時:令和6年12月3日~5日

実施校:出合小学校 5年生 85名

講師:担任、栄養教諭指導

内容:「おにぎりとみそ汁の調理実習」

社会科で「わたしたちの食生活を支える食料生産」を学び、農家の人々の苦労や工夫、米づくりへの想いを考えたり、米づくりの価値、自分たちの豊かな食生活を支える人々の存在に気づいたりしました。その復習を兼ねて、米ができるまでの動画を鑑賞し、米作りの大変さを学びました。また、「和食」の基本である「一汁三菜」や、米からできる食べ物を挙げ、さまざまなことを考えました。
最終的に、家庭科で、おにぎりとみそ汁の調理実習を行い、米や和食の大切さを学び、普段の食事について関心を持つようにします。

おにぎりをにぎる際には、ラップを使用せず、素手でにぎる体験を重視しました。

三角・丸・俵など、自由な形のおにぎりをつくりました

調理したみそ汁と一緒に食べます

☆児童の感想

・大好きなお米ができるところを動画で見ることができてよかった
・おにぎりを三角にするのが難しかった
・おにぎりをにぎったのは初めてだったけど、うまくにぎれてよかった
・素手でおにぎりをにぎると米粒が手につきやすいと事前に聞いたので、手にしっかり水をつけてにぎると上手にできた
・私たちにとってお米は、宝のようなものだと思った

実施例4

日時:令和7年1月22日、23日

実施校:灘の浜小学校 4年生 98名

講師:栄養教諭指導

内容:「防災時の食事を考えよう」「ポリ袋調理をしよう」

災害時にライフラインが断たれた場合の食事について学習しました。普段から食べ慣れているものを少し多めに蓄えることで、無理なく常備する「ローリングストック法」について学び、調理用のポリ袋やカセットコンロを使用した「ポリ袋調理」を実践してご飯を炊き、おにぎりをつくって食べます。日頃から防災の意識を持ち、備蓄食料の大切さや、災害時に暖かいものを食べる大切さ、簡単な調理のしかたなどを学びました。

「お米はどれぐらい入れるん?」
「水はどれぐらい?」

調理用ポリ袋に入れたお米

「こんな調理のしかた初めてやけど、じょうずにできるかな・・・」

☆児童の感想

・災害時の簡単な調理のしかたや、備蓄食品についても勉強したので、今度、備蓄食品を買い出しに行きたい
・救援物資には野菜が入っていないことを初めて知った。ちゃんと野菜をそろえてみようと思った
・水をストックしているが、4人家族にしては少ないことに気づいた。必要な分をそろえたいのと、調理実習で学んだ調理法を、災害時に実践できるように練習したい

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