2023.07.31こうべの食育 「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」たまねぎの収穫 神戸市学校給食会では、子どもたちに食についての様々な経験をしてもらうために、「育てる」「収穫する」「(学校給食で)食べる」の3つの「る」を体験する「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」を実施しています。 6月5、8日の両日で予定していた、本年度第一回目となる「農業体験・ル*ル*ルプログラム」ですが、雨が予想された8日は残念ながら中止となり、5日のみの実施となりました。当日は北区大沢町の農業生産者・大家(おおいえ)さん指導のもと、こうべ小学校3年生5クラスが、午前と午後に分かれてたまねぎの収穫を体験しました。 実 施 日:令和5年6月5日(月曜日) 参 加 校:こうべ小学校(中央区)3年生 児童156人・引率8人 計164人 (中止)6月8日(木曜日)本山第一小学校 実施場所:神戸市北区大沢町 協 力:大沢町農業生産者、北神区役所・大沢出張所、JA兵庫六甲 バスで大沢のふれあい会館に到着した子供たち。大きな声で「おはようございます!」 今日お世話になる大家さん 「皆で呼んでみましょう」 「おおいえさん!」 はじめに、神戸市学校給食会からたまねぎ収穫体験事業についての説明と、大家さんのご紹介をします。 西区や北区では、農業が盛んにおこなわれており、今日収穫する玉ねぎなども作っているそう。 「がんばって収穫するとお土産があるかも~」「ワーイ!」「おぉ~」「やったー!」 「大家さんの注意を破っちゃうとお土産がなくなっちゃうかもよ~」「嫌だ~!」 けがをしたり、転んで泥だらけにならないように、しっかり大家さんのお話を聞きます。 大家さんのお話 今日は、スーパーで売っているような大きなたまねぎはありません。 理由は、元々稲を作っている田んぼなので、水はけが悪く、たまねぎが腐ったりしてなかなか大きくならない。それから、今年は雨が多かった。 他にも色々なことがあって、ちょっと小ぶりなかわいいたまねぎです。 でも味はおいしいから、しっかり採ってもらって、まずは10個。余ったらまた皆で分けましょう。 収獲後は畑で遊んでいいですが、田んぼの周りには深い溝があり、入ると靴が脱げて取れなくなってしまうので入らない。収穫を終えて遊ぶ時には、あまり車は来ないと思うけど、自然一杯の畑では、マムシや虫などにも注意しましょう。 いざ畑へ 案山子がお出迎え ここ数日降った雨の影響もあり、畑はぬかるんでいます。 畑に立った子供たち、普段見ない自然の様子に興味津々のようです。 「あれ何やろう?」「気持ちいい」「カエルおるかなぁ~?」「案山子や」「そこ玉ねぎある」 ワー、キャー、ワー、キャー 先生が注意を促します。「黒いビニール踏んだらたまねぎ踏むよ~」「溝は危ないから入らないように~」 今回は午前3クラス、午後2クラスに分かれ、午前、午後それぞれでひと畝ずつを収穫します。 軍手をはめて、たまねぎの植わった畝の両サイドに全員並び、とにかく目の前のたまねぎを抜いていきます。 葉っぱを持ってキュッと引っぱったら大体は採れるそうですが、中には雨の影響などで茎が半分腐って抜けにくいものもあるので、その時はたまねぎの玉を持って引き抜くと採れるそうです。 「10個だけじゃなくて、全部ひいちゃおう」「がんばれー!」 もうここからは子供たち、大騒ぎです。 「引けた~!」「採れた~!」「これ私のやつ~」「採れへん」「抜いたろ」 大家さんのアドバイスに従って、茎の根元を持ち一気に引き抜くと、無事に育ったたまねぎがゴロゴロ出現。 たまねぎの畝を挟んで両側に並びます 開始後すぐに「採れた~!」 一心不乱にたまねぎを抜く子供たち 先生方も奮闘 収穫したたまねぎは、根と葉の部分をハサミで切り、スーパーや市場などで見かける姿に。ハサミは先生の指示のもと、近くにいる数人で順番に使います。切った根と葉は、人に当たらないように注意しながら、他の畝に向けて放り投げ、まだ収獲していないたまねぎなどの栄養(肥料)になります。SDGs(循環型農業)ですね。 切り方は、大家さんの手ほどきをしっかり見て 根と葉を切って 切って 切って 切りまくる 採れたたまねぎは、まず1人10個ずつビニール袋に入れ、余った分は均等にわけます。 「大きい、小さいは文句言わないでね~」と大家さん。 自分のたまねぎは帰るまでしっかり持っていましょう。帰り際に「ない~!」とならないように。 今日残念ながら来られなかったお友達の分も忘れずにね。 「まず10個?」 「10個取った~」 「あと2個ちょうだい」 シロツメ草もらった てんとう虫見つけたよ カエル捕まえた! 収獲も終わり、靴の泥を水で洗い流してから、ふれあい会館に戻ります。 大家さんと談笑しながら ふれあい会館へ 今回は時間がなく、質問タイムは取れませんでしたが、子供たちの代表が大家さんへ御礼の挨拶をし、一同大きな声で「ありがとうございました!」 「農業って大変だなっていうことは少しはわかった?」「は~い」 皆が給食で食べるときのおかずやお野菜、できれば今日のこの体験を活かして、残さず食べられるといいね。 出口では、大家さんとハイタッチをして帰って行く児童もおり、皆自分の収穫したたまねぎを大事そうに持ってバスに乗り込みました。 天候の影響もあり、今年のたまねぎは小ぶりでしたが、子供たちは皆、「大きいのが採れた~!見て~!」「いっぱい採れた~!」など、嬉しそうに思いおもいの歓声をあげていました。 自分で収穫したたまねぎは、きっととってもおいしいことでしょう。 皆、お疲れさまでした。 大家さん、ありがとうございました。 子供たちの感想 ・「やさしくふれて引っぱるとぬけるよ」と聞いて、やってみたら簡単にぬけたので、とてもうれしかった。 ・根っこをちょきんと切ったり、たまになかなかぬけない玉ねぎをがんばってぬくのが楽しかった。 ・給食で食べる玉ねぎは、だれかがせいいっぱいがんばっているからあることが分かりました。いい体験になりました。 ・シャキシャキして新鮮、やわらかくて甘味があって、おいしかった。大きさはスーパーのより少し小さかったけど、おいしさは一番でした。 ・畑でとった玉ねぎは、半分おばあちゃんにおすそ分けしました。 ・将来の夢、農家になるのにあこがれます。 ・カエルや虫などいっぱいいて、初めての田んぼは泥だらけになったけど、わすれられない日になりました。 感想とともに寄せられた子供たちの絵の一部をご紹介 (絵の一部をカットして掲載しているものもあります) Tweet Share