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「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」田植え

神戸っ子農業体験 ル*ル*ル プログラム
田植え

実施日:令和6年6月21日(金曜日)
参加校:狩場台小学校 4年生 37人
実施場所:神戸市西区櫨谷町
協 力:農業生産者(小池農園)、JA兵庫六甲 神戸西営農総合センター 櫨谷支店

カエル

神戸市学校給食会では、⼦どもたちに⾷についての様々な経験の機会を提供するため、学校給⾷⽤の⾷材を「育てる」「収穫する」「(学校給⾷で)⾷べる」の3つの「る」を体験する「神⼾ っ⼦農業体験 ル*ル*ルプログラム」を実施しています。

今年度2回目の「ル*ル*ルプログラム」は、田植え体験です。
狩場台小学校4年⽣の子供たちが、⻄区の農業⽣産者・⼩池さん指導のもと、⽥植えを体験しました。

当⽇の朝は激しい雨が降っていましたが、いざ田んぼに着くと、晴天!暑い日でしたが風もあり、田植えしやすい気候となりました。狩場台小学校は圃場から徒歩圏内にあり、子供たちは30分ほど歩いて田んぼまでやって来ました。

子供たちが到着するまでの間、小池農園、JA、学校給食会が協力して準備を進めます。

田んぼの近くに咲いていた可憐な花

子供たちが荷物を置くテントを設置

田植え機に苗をセット

「今日みんなは、ここへ何をしに来たのかな?」
「田植え!」
「なぜ田植えをするのでしょうか?」
「お米を食べるため!」
「日本では、年に1回(春の一時期)しか田植えができません。その1回をしっかり植えないと秋に収穫できるお米に育ちません。みんなが毎日ご飯を食べられているのは、誰かがお米や野菜を作っているからです。これを理解して田植え体験することがとても大切です。今日みんなが一生懸命植えてくれたら、秋には、1つの苗がみんなのお茶碗1杯分ぐらい(2500粒~3000粒)になるかな。だから、がんばって苗を植えましょうね」
「はい!」

「お茶碗を持つ方の手で苗を持ち、お箸を持つ手の3本の指で、3本の苗を根からちぎります。茎からちぎると苗は死んでしまうので、根からちぎってください。1本でも2本でもいいですが、3本が一番効率がいいです。植える時は、爪がかくれるまで土の中に入れます。」

「3本の指で3本の苗をちぎる」

まず、現在の田植えのしかた(機械で植える)を見学します。

「乗りたい人?」
「ハイ!」

「唯一運転免許証を持っている先生に乗ってもらいます」
「いいなー!」
「本当は、子供が田植え機に乗るのは危ないという理由からだよ」

「緊張してきた・・・」と先生
「ワァ、すごーい!」と子供たち

「田植え機に乗った感想や質問は、学校に帰ってから先生に聞いてね」
「先生、質問全部答えてね」
「田植え機乗れない代わりに、今日の宿題なしにして~」

先生が田植え機を運転している間、「がんばって~」とエールを送る子供たち。先生が無事に運転を終えた時には、みんなから自然と拍手が起こりました。一生懸命応援した証拠だね!

「先生、がんばって~!」

ツバメも応援

さあ、子供たちの田植え体験です。苗を受け取り、あぜ道に並んだら、一斉に田んぼに入ります。

「苗を受け取ったらこっちへ来て~」

一斉に田んぼへ

「キャー!冷たい!」

ビーチサンダルを脱いで、裸足で田んぼに入ります

田植えスタート地点に並びます

根を土の中へ、しっかり植えましょう

苗を植える目印になるロープを持つJAの方。お疲れ様です

「だんだん慣れてきたやろ~」と小池さん

田んぼの真ん中辺りから、あぜ道ぎりぎりまで苗を植えます。あともう少し、がんばれ、がんばれ~

田植えを終えたら、まだ稲が植わっていない田んぼで水遊び。カエル、オタマジャクシ、蜂、バッタ、コオロギ、タニシと、たくさんの生き物を見つけては友達と一緒に追いかけて、みんな楽しそうでした。捕まえた生き物は、最後に逃がしてあげていました。そこで生きている生き物は、同じ場所に帰してあげようね。

「ワーイ!遊びの時間だ♪」

「何かいるかなぁ~」

小鳥も遊びに来たよ

「あ!そこにカエルいた!」

「こっちにはバッタいるで!」

「もっと遊びたいけど、帰らないと・・・」

子供たちが田んぼで見つけた生き物たち

カエル

みんなの手をキャンバスに見立て、貝殻が主役

これも貝殻

ゲンゴロウ?

アメンボ?クモ?

何かの卵かな?

よく遊んだね~

水で足の泥を落としたら、集合して質問タイムです。

質問タイムではたくさんの手が上がり、多くの質問が飛び出しました。

Q1 どんなお米の種類を育てていますか?
A1 みんなが良く知っているものだと、ヒノヒカリ、きぬむすめ、ぴかまる、たちはるか、キヌヒカリなど、だいたい7~8種類育てています。

Q2 機械で植える乗り物の名前は何ですか?
A2 田植え機といいます。

Q3 手で植える時と、田植え機で植える時、どっちが多いですか?
A3 今はほとんど田植え機で植えています。

Q4 米の栄養は、どれぐらいあるのですか?
A4 白米の他に5分づき、7分づきというお米があります。それらには、芽が出る胚芽の部分が白米より多く残っています。胚芽には、みんなの体が大きくなるのに必要なビタミンが、約7~8割入っています。お米の白い部分には動くためのパワーがあるので、お米だけを食べていても生きていけます。

“神戸米マン”小池さん
「帽子ではありません、頭です」

「この黄色い部分が、胚芽」

Q5 稲は、収穫の秋までに何cmぐらい伸びますか?
A5 品種にもよりますが、だいたいみんなの胸あたりぐらいかな(1m強)。みんな、秋に稲刈りに来るから、その時に確認しましょう。

Q6 稲を刈る時も機械ですか?
A6 今は機械です。YouTubeなどで「稲刈り」と検索すると様子が見られます。秋までに予習しておいてね~
みんなには手で刈ってもらいます。

Q7 お米作りには、田植えや稲刈りの他に、どんな作業がありますか?
A7 簡単に説明すると、お米を漢字で書くと、八十八になりますね。だから、八十八ぐらいの作業があると言われています。

Q8 田植え機で植えるのと、手で植えるのとでは、時間の差はどれぐらいですか?
A8 今日みんなが手で15~20回ぐらい植えた時間と、先生が機械で植えた時間、どっちが短かかった?
「田植え機!」
という事は、田植え機の方が、はるかに速いという事です。

Q9 苗はどうして大きくなるのですか?
A9 みんながご飯を食べて、毎日少しずつ大きくなるのと同じかな。植物は、根から栄養を吸って大きくなります。だからみんなには、苗を根までしっかり植えてもらいました。

Q10 お米の中で、一番好きな種類は何ですか?
A10 お米にはたくさん種類がありますね。神戸米マン(小池さん)は、自分で作ったお米も好きだけど、仲間の農家が作ったお米も好きです。どの品種というよりも、自分か知っている人が作ったり、関わったりしたお米が、神戸米マンが食べたいお米です。

Q11 なぜお米を作ろうと思ったのですか?
A11 父から、「小池の家に生まれた宿命や。農業を業(仕事)として、地域に貢献しなさい」と言われました。だから農業を始めた当初は、お米作りがそんなに好きではなかったです。

Q12 お米の味は全部違うのですか?
A12 みんな食べていてどう思うかな?お米は、品種によっても味が違うけど、炊く時の水加減によっても味が変わります。お米は不思議と毎日食べても飽きない。だから、お米を炊く時に、粘りを強くしたり、あっさりしたりなど、自分の好みで調整できます。

「ありがとうございました!」

お世話になった方々とハイタッチ
(写真はJAの山本さん)

帰路につきました

一生懸命手で苗を植えて田植えの大変さを知り、田んぼで水遊びをしてたくさんの生き物を発見。最後には田植えについてたくさん質問して、田植えの知識を深めました。今回の体験は子供たちにとって、たくさんの事を学んだ有意義な一日となったことでしょう。

☆子供たちの感想
・田植えは初めてで、手作業で苗を植えるのはとても大変だったし、少し怖かった。でも、おもしろくて楽しかった
・田んぼが意外と深くてびっくりした
・田植えは難しかったけど、しっかり植えることができた時はうれしかった。米がどんな風に育つのか、秋の稲刈りが楽しみ
・米について知らなかったことをたくさん知れてよかった。米を育てるのはとても難しいと思った
・田植え機を見かけることはあったが、動いている田植え機を初めて見た。苗を植える時の音の大きさや、作業の速さにびっくりした

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