2023.01.19こうべの食育 「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」にんじんの収穫 農業体験等を通じて、子供たちに食について考えてもらうために「育てる」「収穫する」「食べる」の3つの「る」を体験する農業体験事業「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」を学校給食用の野菜を生産する農業生産者グループやJAと連携して実施することで、学校の食育支援を行っています。 今回は西舞子小学校3年生の子供たちがにんじんの収穫を体験しました。 ●学校給食における市内産農水産物の利用(神戸市のページへ移動します) 緑豊かな自然に恵まれた西区は、田畑の耕地面積が神戸で一番大きく、農業に携わっている人も神戸で一番多いです。 市街地に近いため、収穫された農産物を新鮮なうちに市場に届けることができます。 給食でよく使用する、にんじん、玉ねぎ、じゃがいもは給食専用の畑があります。 今回、給食専用のにんじん畑で収獲させていただきました。 明日の給食に出るかもしれないにんじんですので、大事に収穫しました。 収穫日の前日に雨が降ったため、当日の圃場(ほじょう)の状態が心配でしたが、とてもきれいな青空が広がり、あまり寒くなく、圃場もさほどぬかるんでおらず、絶好の収穫日和となりました。 バスを降りてから、圃場までの坂道を子供たちは元気に上っていきました。 お世話になるJA兵庫六甲 神戸西学校給食部会 にんじん部会長の藤田さん(右)、部会員で圃場を提供してくださった澤田さん(左)とお手伝いしてくださった伊藤さん(中)、JA兵庫六甲 神戸西営農総合センターの職員の方に挨拶をし、お話を聞きました。 藤田さん 「今日の収穫では、こんな形のにんじんがあるとか、にんじんの葉っぱはこんな形をしているとか、こんな虫がいるなど、普段体験できないことを体験してほしいです。」 澤田さん 「今日収穫してもらうにんじんは、9月の上旬に種まきをしました。今年は天候に恵まれて、昨年よりは出来が良いです。でも土の中で育つにんじんなので、抜くまでどんなふうに育っているかわかりません。きれいなものだけでなく、二股になっているものや、ねじれたもの、色が白いものなど、いろんな形のにんじんが出てきます。 給食に明日出るかもしれないにんじんですので、よく見てきれいなにんじんを収穫してくださいね。」 畝(うね)に沿って一列に並んでいきます。 「葉っぱがきれいー」 「これ全部抜いていいん?」 「始めてくださーい!」の合図とともに、子供たちはどんどん抜いていきます。 「抜けたー!」 「楽しーい!」 「イエーイ!どんどん抜けるで!」 「めっちゃ砂ついてるー。」 「もう全部抜けた!」 「となりの畝も抜いてええの?」 「楽しいから、毎日やりたーい!」 「こっち手伝ってー!」 前日の雨で土が少しやわらかくなっていたため、ちょっと力を入れて上に持ち上げると、スポッ!と抜けます。 子供の力でも簡単に抜けるので、子供たちはどんどん抜いていき、あっという間に畝には収穫したにんじんが並んでいきました。 抜くのがとても早かったので「となりの畝も抜いていいよー!」と澤田さんが声をかけると、「やったー!」と子供たちから歓声があがりました。 次は葉っぱの切り方を藤田さんから教わりました。専用のハサミを使って切り取ります。 「かならずにんじんの赤い部分を持って、茎のところを切ってくださーい!葉っぱを持って切ったら、にんじんが落ちてしまうからねー。 茎は、残し過ぎたらもう一度切らなくてはいけないし、ぎりぎりで切りすぎたらにんじんが傷みやすくなります。よく見て切ってください。 手を切らないように、よく注意してね!」 そして、きれいなにんじんを選ぶ基準も教えていただきました。 「収穫したにんじんは、大きすぎても 小さすぎても市場に出荷できません。割れたり、二股や三股になっているものや、白いにんじんも出荷できません。きれいでまっすぐな円すい形のにんじんを選んでください!」 「はさみちょうだーい!」 「このへんで切ったらええんかな?」 「切ったらコンテナに入れてよー!」 葉っぱの茎を切ったにんじんは、ていねいにコンテナに入れていきます。 最初は緊張しながら茎を切っていましたが、慣れてくると早い、早い! コンテナはあっという間にいっぱいになっていきました。 最後に、にんじんを入れたコンテナを1ヵ所に集めます。 「めっちゃ重いー!」 「これどこまで持っていかなあかんのー?」 「ちょっと休けいしよ・・・」 子供たちがとても頑張ったおかげで、いっぱい収穫できました。 澤田さんが「みんなが採ってくれた分を、私が一人で収穫しようとすると、1日かかるんだよ。」とおっしゃって、喜んでいらっしゃいました。 「お礼として、にんじんをお土産に持って帰ってください!好きなのを選んでいいよー!」と藤田さんがおっしゃると、 「やったー!!」と子供たちから歓声があがりました。 子供たちは真剣に選んでいます。 「どれにしよー!迷うー!」 「大きいのがええなぁ!」 選んだにんじんを大事に自分のリュックサックに入れました。 最後に、 「野菜は自然に左右されます。雨が少なかったり、気温が高かったり、成長が早かったり、遅かったりと予定通りになかなかうまくいかないことがありますが、JAと農家と協力して頑張って作っています。大事に育てていますので、しっかり食べてください。」 とおっしゃっていました。 大きな声でお世話になった方々にお礼を言いました。 「ありがとうございました!」 子供たちのリュックサックからは、お土産のにんじんの葉が出ていて、ふさふさとゆれています。みんなうれしそうです。 からだ全体で感じたことを胸に、元気に学校へ戻りました。 今日の給食のにんじんは神戸産かな。 毎日のように給食に出てくるにんじんが、どんなところで、どんな人が、どんなふうに育てて収穫しているか、よく知ることができたと思います。 野菜作りは時間と労力が必要で、大変なこともたくさんありますが、子供たちにおいしいにんじんを提供できるよう、農家の方が心を込めて育ててくださっています。 給食でにんじんが出てきたら、農家の方、JAの方などを思い出して、しっかり味わって食べてくださいね。 ☆ 子供たちの感想文はこちら 下記の3つのことについて感想を書いてくれました。 ・西区平野町の様子を見て思ったこと ・にんじん収穫体験をして思ったこと ・農家の方のお仕事を知って考えたこと Tweet Share