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  • こうべの食育

「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」田植え

 
 

子どもたちに、食についての様々な経験の機会を提供するために、学校給食用の食材を「育てる」「収穫する」「(学校給食で)食べる」の3つの「る」を体験する「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」を実施しています。
今回は、神戸市西区櫨谷町(はせたにちょう)の農業生産者・小池 潤さん指導のもと、なぎさ小学校4年生の子どもたちが田植えを体験しました。

当日の朝はかなりの雨が降りましたが、子どもたちが田んぼに着くころには雨が止み、無事に田植えができました。
一昨年、昨年は新型コロナウイルス感染症対策のために中止になったので、 3年ぶりの実施です。

子どもたちは元気に圃場に到着です。

まず最初に田んぼに入るために、みんな裸足になりました。
「冷たくて気持ちいい~!」
「べたべたやー!」
「イタタタ!石で痛いー!」

そのあと、今回の田んぼを提供してくださった小池さんから、今日の作業の手順などを教えていただきました。

「苗は、米ひと粒で1本の苗ができます。この苗2、3本を一株にして植えていきます。この一株は半年たつと20~25本ぐらいに増えます。
これがちょうどお茶碗一杯分になります。米粒の数でいうと、お茶碗一杯分は約3000粒あります。ということは、最初は3粒のお米が、約1000倍に増えるということです。ちゃんと植えないとお茶碗一杯分ができませんので、しっかり植えてくださいね。」

「植え方は、まず苗2、3本を3本の指(親指・人差し指・中指)でやさしくつまみます。田んぼに分かりやすいように青い印がついたロープを張っていますのでその青い印のところに、つまんだ苗を植えていってください。手首が水につかるぐらいまで苗を泥の中に押し込んで、倒れないようにしてください。
束が多すぎても少なすぎてもダメです!」

子どもたちが植える前に、田植え機の実演を小池さんが見せてくれました。そのあと、担任の先生にも田植え機を運転をしてもらいました。先生も初めての運転でドキドキのようです。まっすぐきれいに植えることができ、子どもたちから拍手がわきました。
田植え機を使えば、田んぼ一面は50分ほどで苗を植え終わるそうです。

苗をもらって、いよいよ次は子どもたちが手作業で植えます。

田んぼに入る最初の一歩がなかなか踏み出せません。
 「ほんまに入るん?」
 「うわ!うわ~~~!」
 「足が抜けへんー!」

みんな大騒ぎです。ゆっくり、こわごわと一歩一歩進んでいきます。最初はこわくて一歩を踏み出せなかった子どもたちも先生や小池さんの励ましの言葉でなんとか踏み出し、全員が参加できました。

ガイドとなるロープ

手で田植えをするときのガイドラインとなるロープ

左のガイドラインのロープを田んぼの端から端に張り、等間隔の青い印を目印に植えていきます。

「ガイドラインにそって、間隔を空けて並んでくださーい!」と言われましたが、泥に足を取られてなかなか足がついてこず・・・
一歩移動するだけでも一苦労です。

何とか一列に並びました。

「植えたら一歩下がってよー!ガイドラインを動かすからねー!」

「どれぐらい取るんやった?」

「青い印のところに植えていってよー!」

「泥がむにゅむにゅ・・・」

「早く植えられるようになってきた!」

「もう苗がなくなったから、次ちょうだーい!」

「そこそこ!田んぼの端まで、しっかり植えてよー!」

子どもたちは、最初腰が引けていましたが、だんだん慣れてきて植えるスピードがアップしていくと、最後のほうは「もっと植えるー!」と大張り切りでした。

 

← 植え終わった田んぼの様子です。
奥の整列しているところが田植え機で植えたところです。手前が子どもたちが植えたところ。
ちょっとゆがんでいるかな・・・
でもちゃんと小池さんが直してくれますよ。

どろどろになった足をきれいに洗います。
「水が冷たい!」
「なかなか泥がおちへんー」

小池さんへの質問タイムです。いろんな質問が飛び出します。
Q. トラクターを運転するのに免許はいらないんですか。
A. 田んぼの中やあぜ道は公道ではないので免許はいらないですが、公道を走るときは運転免許がいります。
Q. 田植え機の横についている小さい車輪はなんですか。
A.苗をまっすぐ植えるためのガイドになる車輪です。運転席にモニターがあって、この車輪が画面の真ん中に 写ってます。これが真ん中にあるか確認しながら、まっすぐ植えていくようにします。

Q. 農家は高齢化と言ってますが、どうなるんですか。
A. お菓子やおにぎりなどはコンビニやスーパーですぐ買えるけど、これは誰かが材料を作ってくれているからです。高齢化で農業をする人が減ってしまうと、材料を作る人が減ってしまいます。そうなると、お菓子やおにぎりをいつでも買うことができなくなるかもしれません。そうなったら困るよね。だから誰かがつないでいかないといけない。僕は次へつなぐために頑張って農業をやっています。

最後に小池さんからお話がありました。
「今日の田植えはどうでしたか?手で植えるのは大変だったと思います。自分がどの辺に植えたか場所を覚えておいてくださいね。植えるときに苗が多かったり、少なかったりしている分をそのまま育てますから、半年後の稲刈りのときに自分が植えた苗がどんなふうに育ったか確認してください。多かった苗と少なかった苗の育ち方の違いを見てくださいね。
それから、今回の田植えでこうやってお米を作っているんだな、ということをわかってもらえたんじゃないかと思います。みんなが食べるお米は、誰かが田植えをし、半年かけて稲を育てて、収穫をしないと食べられません。いろんな人が頑張って作ってくれています。そのことを忘れないで、感謝の心を持って食べてください。
秋にはみんなが稲刈りできるように大事に育てますので、楽しみにしていてください。
また半年後に会いましょう!」

子どもたちから握手を求められるほど人気者になった小池さん。きっとおいしい米が育つよう、大事に育ててくださるでしょう!

★子どもたちの感想はこちら。すてきな新聞を作ってくれました。

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