2023.05.8こうべの食育 「神戸っ子食育応援団」令和4年度まとめ 給食会の食育支援プログラム「神戸っ子食育応援団」令和4年度まとめ 食育基本法が平成17年に制定され、基本法に沿って令和3年度から令和7年度まで「第4次食育推進基本計画」が国によって策定されました。それに伴い神戸市でも令和3年9月から令和8年8月まで「神戸市食育推進計画(第4次)」を策定し、食育の推進を行っています。 農林水産省「食育基本法・食育推進基本計画等」のページへ 神戸市食育推進計画(第4次)のページへ 食育基本法が制定されてから、学校と農林水産業者や企業など、各分野における食育の取り組みは非常に活発になっています。神戸市学校給食会でも、食材の納入業者を通じて様々な企業と連携を行い、学校への出前授業やオンライン授業などを紹介し、食育を支援しています。 各企業の方は、子供たちがいかに興味を持ってくれるか、楽しんでもらえるか、理解を深めてもらえるかなどを色々考え、様々な工夫を凝らしてプログラムを作っています。 今年度行われた食育プログラムの実施例をご紹介します。 神戸市学校給食会では、学校給食関連企業から提供のあった食育プログラムを「神戸っ子食育応援団」として冊子にまとめ、市内の小中学校・義務教育学校・特別支援学校に情報提供しています。 ★食育プログラム冊子 「神戸っ子食育応援団」の最新版はこちら <実施例:1> 「神戸でとれる食材について知ろう!」 神戸市北区 野菜生産者 大家さん ビデオ 令和4年12月2日 本山第三小学校 3年生 令和4年12月7日 美野丘小学校 3年生 給食の献立で使用されている神戸市産の食材を、神戸市の地図を使って何区でどんな野菜が作られているか子供たちが考えます。そこから地産地消について学びます。 また、学校給食会が紹介した北区の農家を栄養教諭が訪ねて取材したビデオを見て、どんな野菜を作っているか、野菜を作るときの様々な作業について、育てるときに気をつけること、苦労していること、うれしいことなどを知りました。 そして、大家さんの話から分かったことをプリントにまとめました。 「北区はこの野菜かな。」 北区の農家の様子です。 「大家さんのお話を聞きましょう。」 「給食で使う神戸産は・・・」 ◇大家さんに教えていただいたこと ・北区と西区の土は違います ・土にはよい土と悪い土があります ・雑草の処理と虫対策はたいへん ◇児童の感想 ・農家さんが苦労して育ててくれた野菜は、私たちは残さず食べて、農家さんを喜ばせたいです。 <実施例:2> 「わかめパワーのひみつについて探ろう!」 理研ビタミン(株) オンライン授業 令和5年1月27日 御影小学校 4年生 令和5年2月17日 本山第一小学校 4年生 令和5年3月 2日 春日野小学校 5年生 古くから日本で食べられてきたわかめについて勉強しました。 わかめは三陸わかめが有名ですが、兵庫県のすぐそばの鳴門わかめも多く生産されています。 オンラインでわかめ博士から、わかめの部位、産地について教えていただき、2m50cmもある本物のわかめにも触れて、大きさ、におい、色などを観察します。 また、わかめの産地や色の秘密、湯通しするときれいな緑色に変わる実験や、わかめは栄養がたっぷりで健康にいいことも教わりました。 カラダの調子を整えるわかめをしっかり食べましょう! 「海から採れたままの本物のわかめです。海の中でこんなに大きくなるんですよ。」 「匂いはどんなの?」 「わかめの色には秘密があるんですよ。海の中では茶色っぽい色をしていましたが、みなさんが食べているわかめは緑色ですよね。わかめはお湯につけると緑色に変わるんですよ。」 葺段何気なく食べているわかめですが、私たちの体にどのように良いのかを最後に学びます。 ◇児童の感想 ・わかめが体のためにいろんな働きをしていることを初めて知った。 ・体にいいなら、好きなわかめをもっと食べたい。 ・わかめを触るとぬるぬるしていて、お湯につけるとすぐ色が変わって驚いた。 <実施例:3> 「さかな教室」 神戸市中央卸売市場 山嵜さん 出前授業 令和5年2月13日 白川台中学校 3年生 今年度初めて、中学生対象の食育授業を実施しました。 子供たちは、お魚アドバイザーの山嵜さん、神戸市中央卸売市場の料理教室の皆さんの協力を得て、あじの3枚おろしとソテーに挑戦しました。 家庭で3枚おろしをしているという生徒も数名いましたが、生の魚に悪戦苦闘しながら、おいしいソテーにするまでがんばっていました。私たちが日頃食べている切身は、このような作業を経ているんだと体感できたのではないでしょうか。 魚を見る、触る、おろす、調理するという体験を通して、命の大切さを学ぶとともに、食への感謝の気持ちを育み、食べることの意味を考えます。 「魚を3枚におろしたことはありますか?3枚におろせると大人になってとっても役に立ちますよ。包丁を使うので、ケガのないよう、さばいている間はおしゃべりせず集中してくださいね。」 「まずかぶと(頭)を取って、内臓をとり、きれいに洗って3枚におろします。」 「きれいに3枚におろせたかな」 「きれいに焼けておいしそう」 <実施例:4> 「備えよう!災害時のパッククッキング」 エム・シーシー食品(株) 出前授業 令和5年3月16日 白川台中学校 1年生 中学生向けの新たな取り組みとして、学校給食に「神戸市産キャベツ入りミンチカツ」などを納品する地元企業の「エム・シーシー食品㈱」と協働で、生徒の防災意識の向上を図り、災害時の栄養・食品衛生を学ぶ食育プログラムを実施しました。 【前半】エム・シーシー食品㈱の管理栄養士より「阪神・淡路大震災」「災害時の食品備蓄やローリングストック」「災害時の食事・健康状態」についての授業 【後半】耐熱性のポリ袋を使った「パッククッキング」の調理実習 ハヤシソース、デザートのフルーツ寒天を作ったほか、ご飯もポリ袋で炊きました。また、避難所などで皿が使えない状況を想定し、チラシを折って作った箱をサランラップで包んだものを容器にし、取り分けて味の確認を行いました。 災害時にも温かく食べ慣れたものを食べることの大切さを学ぶため、常温と温めたレトルトカレーの食べ比べも行いました。 前半の座学はしっかり集中して学習 ◇学習・体験したこと 指導:エム・シーシー食品(株) 管理栄養士 ①エム・シーシー食品(株)が取り扱う学校給食食材の紹介など ②阪神・淡路大震災について ③災害時に備えた食料・備品の備蓄やローリングストック(※1)について ④災害時の食事・健康状態について ⑤パッククッキング(※2.)についての座学及び調理 (※1) ローリングストック…普段から少し多めに食材を買っておき、使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法 (※2) パッククッキング…耐熱性のポリ袋に食材を入れ、袋のまま鍋で湯せんする調理方法 調理実習で使用する材料 事前に用意された手順を見ながら調理開始! 本当に湯せんだけで調理できるのかな? 見事にハヤシライスができました! フルーツ寒天のとろみもばっちり! ◇生徒の感想 ・災害時でも簡単に温かいご飯を食べられることが分かったので、万一の時にも実際にできるよう、やり方を覚えておきたい ・パッククッキングで調理した料理も、普段の食事と同じくらいおいしくてびっくりした <実施例:5> トマトの苗 配布 カゴメ(株) 教材提供 令和4年度 23校 480株 トマトジュース用のトマト「凛々子(りりこ)」の苗を、食品業者を通じて抽選で無償提供しています。 毎年人気で、令和4年度は52校の応募があり、そのうち23校に配布されました。 自分たちの手で育てて、収穫し、食べることで、子供たちが野菜に関心を持ってもらうきっかけになればと活動されています。 ~(一財)神戸市学校給食会は、これからも食育に取り組む学校給食関連企業と連携し、給食食材を通じて学校における食育の充実を図るべく努めていきます~ 「神戸っ子食育応援団」 申し込み方法 ①希望する講座名、希望日時、参加予定人数、学校名、担当者名、連絡先を記入し(様式自由)、担当登録業者あて、FAXしてください。 ②内容等についての事前のお問い合わせは、担当登録業者まで電話連絡してください。 ③実施が決まった際には、事前に(一財)神戸市学校給食会へお知らせください。 *「神戸っ子食育応援団」の食育プログラムは、下記の要件で公募し採用したものを掲載しています。 ○(一財)神戸市学校給食会の登録業者及び関連メーカー企業であること。 ○原則として、学校給食に関連した食育講座であること。 ○極端な自社のPR、商品の販売等、営利を目的とした活動は一切行わないこと。 ○講義等は事業者(企業)の社会貢献事業として行うこと。 ○宗教、政治活動を一切行わないこと。 ○学校教育上、不適切な活動は一切行わないこと。 ○その他実施にあたっては、学校長の指示に従うこと。 Tweet Share