2021.03.31こうべの食育 神戸っ子おにぎりプログラム(令和2年度まとめ) 神戸っ子おにぎりプログラム(令和2年度まとめ) ◆「神戸っ子おにぎりプログラム」とは 平成17年に食育基本法が、平成18年に食育推進基本計画が制定され、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。 そのような中で、子どもたちが「おにぎりづくり」を通して、日本食文化の継承、栄養や健康、農業や地域産業、食品ロス削減や環境保護、防災、地産地消等の大切さを学ぶことができるよう、神戸市学校給食会では学校における食育を支援する取組みを行っています。 希望する学校に対し、神戸市学校給食会が神戸市産の米と兵庫県産ののりを提供し、講師の紹介等を行います。 ● 学校における食育の推進・学校給食の充実(文部科学省のページへ移動します) ◆プログラムの内容 子どもたちが自分たちでご飯を炊き、おにぎりを作る実習を基本として、その実習から食育学習をどの教科単元で展開させていくかは実施校によりさまざまです。 例えば、「おにぎり」の食材はどのように生産されるか、ということなら社会科の授業で農水産業について学ぶことにつながります。また、食材にはどんな栄養があるか、ということなら家庭科の授業で栄養素などを学ぶことで、健康への意識付けにつながります。そこからさらに災害時の健康問題まで絡めることもできます。一言で「おにぎりづくり」と言っても、様々な方向からのアプローチにより、学習内容は幅広く、多様なものになります。 神戸市学校給食会では、これまでに学校の実施目的に応じ、NPOや大学、農業生産者グループ、伝統食研究者らを講師として紹介してきました。 子どもたちが健全な食生活を通じて、心身ともに健全に育っていけるよう、給食会は学校における食育の支援に積極的に取り組んでいきたいと考えています。 ◆令和2年度の実施状況 令和2年度は、市内小学校延べ22校で実施、1,200名を超える子どもたちが参加しています。 内容は、担任や栄養教諭の指導で教科単元に沿ったおにぎりプログラムを行ったり、学校給食会から講師を紹介し講演を行ったりしました。 本年度は新型コロナウイルス感染症対策の関係で、おにぎりを作る実習ができない学校もありましたが、その場合は米とのりを持ち帰り、家で作りました。 それでも子どもたちは、お米の大切さを感じたり、危機管理など、いろいろなことをおにぎりづくりから学べたようです。 令和2年度 実施校一覧 ■実施例・その1 日 時 : 令和2年11月27日 実施校 : 菅の台小 5年 36名 講 師 : 米生産農家 北野氏 内 容 : 社会科学習 「米について」 米生産農家の北野氏に、米作りから、おいしいご飯の炊き方まで講演していただきました。 米の評価方法や、品種改良の話など、専門的な内容もありましたが、子どもたちにとっては新鮮で、米についての疑問やもっと調べてみたいなど自発的に学習する意欲につながるものとなりました。 また、米について詳しく知ったことで、米がもっと好きになった、大切に食べたいなど、食の大切さを感じることができました。 ◇子どもたちの感想(原文のまま) 「お米を作るのはすごく大変だと思ったし、ていねいに作られたお米を大切に食べたいと思った。」 「自分もみんながおいしく食べるいいお米を作ってみたいという気持ちになりました。」 「お米をあじわって食べようと思った。」 ■実施例・その2 日 時 : 令和2年12月11日 実施校 : 宮本小 5年 53名 講 師 : K-TEC(神戸市防災技術者の会) 橋本氏 内 容 : 防災教育 「震災学習」 講師の橋本氏に阪神・淡路大震災の経験や教訓について講演していただきました。 震災が起こってからでは間に合わないので、その前にいかに備えておくかが重要で、ハザードマップや避難場所の確認、防災備蓄品の用意、家族との連絡など、今やっておくべきことを教えていただきました。 おにぎりは災害が起きた時に一番活躍する料理。 自分たちだけではなく、他の人と分け合い、助け合う精神も学びました。 ◇子どもたちの感想(原文のまま) 「少しでも水や食べ物をひなん所にもっていけたらいいと思います。お米のたき方の紙に書いていたとおりにお米をたいて、おたがい助けあえたらと思います。」 「ハザードマップはどこにひなんするか、とってもわかりやすいので家族会議をしたいと思います。」 「 “震災は、今、明日くるかもしれない”と橋本先生がいっていて、心に残りました。」 ■実施例・その3 日 時 : 令和2年12月16・21日 実施校 : 六甲小 1年 67名 講 師 : 担任指導 内 容 : 家庭科学習 「食べ物の大切さ、おにぎりづくり」 まず、食べ物の大切さについて事前学習を行いました。現在、日本では残食が社会問題化していますが、その実態についてや、反対に世界では食べ物がなくて困り、栄養失調の子がいるなどの情勢を知りました。 また米について、食卓に届くまでに関わっている人のことや、米の栄養価、おにぎりのよさを学習しました。 実習では、おにぎりづくりの計画にそって作りました。新型コロナウイルス感染症対策としてラップを利用し、工夫次第で感染防止対策ができることを知りました。 ◇子どもたちの感想(原文のまま) 「食べられない国の人がいることや、ごみをすてるのにもすごくお金がかかっていることを知った。」 「お米ができるまでにすごい時間と人がやっていることをしった。」 「簡単だと思っていたけど、ラップをきるとかも難しくて、あらうのも大変だった。」 ■実施例・その4 日 時 : 令和3年2月19日 実施校 : 長田南小 3年 41名 講 師 : 小池農園こめハウス 小池氏 内 容 : 社会科学習 「みんなの近くの農業の大切さ」 神戸米生産者の小池氏を講師に招き、3つのことについて学びました。 ①ご飯を食べること ②食べ物を大切にすること ③地産地消 ご飯を食べるというのは、生きていくためにとても大切なこと。そのために農家は安心・安全な農作物を手間ひまかけて作ります。作る人の思いが詰まっていることを知ることで、食べ物を大切にする気持ちが生まれます。 ◇子どもたちの感想(原文のまま) 「一年でこどもは30kgぐらい、大人は60kgぐらいお米をたべるのをきいてとてもおどろきました。」 「今日の学習でお米のことをよく知ることができました。今日の学習できゅう食がちょっと気になりました。」 「米についてすこしぐらいしかしらなかったのでしれてよかったです。やさいとかの大切さがわかったです。」 Tweet Share