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給食のイチおぃしぃ

ぼたん汁

毎年1月24日から30日までは全国学校給食週間です。学校給食週間には学校給食の意義・役割について理解を深め、より一層の充実を図るため、全国各地で様々な取組が行われます。神戸市小学校給食では学校給食週間にちなんで、兵庫県の郷土料理「ぼたんじる」を実施します。
「ぼたんじる」は、いのししの肉(しし肉)を使っています。
郷土料理は、地元で獲ったものを、地元で消費する「地産地消」にもつながります。

「ぼたんじる」の“ぼたん”とは、しし肉をうす切りにして、ぼたん(牡丹)の花のようにお皿に盛りつけることからそう呼ばれています。
給食ではしし肉と一緒に、にんじん、だいこん、ごぼう、こんにゃくなどを、みそ味にしています。

「いのしし(猪)」
特徴
<大きさ>
おとなのいのししは、体長が100cm~170cm、体重は80kg~180kgぐらいになります。胴体は短めです。
<体毛>
明るめの茶褐色(濃い茶色)~黒褐色(黒みががった茶色)をしていて、太くてかたく、毛深いです。
手で逆向きに触れると、かなりゴワゴワしています。
<牙(きば)>
下あごには牙があり、大きなオスなら、その長さは15cmを超えるほどになります。
<子供のころ>
体がきれいな縞模様で、それが瓜の模様に似ていることから、よく「うり坊」と呼ばれます。
<食感>
豚よりも歯ごたえがあり、味は濃厚です 。

主な産地と捕獲方法
全国に生息していますが、給食には兵庫県産を使います。
捕獲は狩猟で、箱罠やくくり罠などの罠を仕掛けたり、猟銃で捕獲します。
捕獲ができるのは「猟友会」(狩猟が許可されている団体)だけで、大変危険なので、猟をするときは黄色やオレンジ、赤色の目立つ服・帽子を着用します。

給食で使うときの工夫
いのししは毛深いので、毛の除去作業に時間をかけています。
加工するときは、表面の脂肪を極力取り除き、3cmカットにしています。
かたくならないように薄くスライスされています。

学校給食用の食材として使用されることについて業者の方は、
「しし肉は豚肉と比べて、脂質が少なめで、鉄分が多く、ビタミン類も豊富です。特にビタミンB12は豚肉の4倍もあります。子どもの成長にかかわる必要な栄養素がたっぷり含まれていて、美味しいです。
今回、給食にしし肉を食べてもらうことで、多くの子どもたちに地元のしし肉の美味しさを味わってもらいたいです。
昨今、野生のいのししなどが山から下りてきて、農作物を食べ荒らすという被害が増えて、ニュースにもよく取りあげられています。人といのししが共存するためにも適切な数を駆除し、それを多くの人に食べてもらうことで、農作物被害を少なくするだけでなく、美味しい食肉をいただけるまさに一石二鳥。
また、命をいただくという行為をより深く感じることができるのではないでしょうか。」
とおっしゃっていました。

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